里帰りすると、あまりの虫の多さに、いつもながら驚く。
東京では、あまり見ることが少ない虫たちが、あちらこちらで見る事が出来る。
始めは、少々びびっている私も、一晩たてば慣れ、なんだか親近感がわいてくる。
家の洗面桶の水に落ちて、ジタバタしている虫がいた。
ゆでた皮付ピーナツみたいな、ツヤのある赤褐色の体が、とても綺麗で、つぶらな黒い目をしている。
図鑑で調べたら、「ちゃいろひめ はなかみきり」という名前らしい。
何枚か写真を撮り、そっとすくって外に出した。
東京にいると、どうしても人が中心の世界だと思いがちだけど、この世界には、こんなに小さな生き物達が、一生懸命に生きているのだ。
ただ、懸命にその時を生きている虫達・・・。