二月最初の午の日に稲荷神社で行われるお祭りです。
私が育った利根沼田地方では養蚕が盛んだった為か、初午だんご(まゆだま)を作り籠に稲、わらを入れ、その中におだんごを入れて家に飾りました。
そえれから地区の稲荷神社にお参りに行き、紙こよりのくじ引きをするんです。
開くと子供心にわけのわからない言葉が書いてあり、当番の家に持って行くと当たった物をくれます。
品物は手作りの物が多く、各家で一点以上出された物でした。
竹ぼうき、袋物、バケツ‥。
いろんな物の中で、子供心に私はきんちゃく袋が当たる事をいつも願っていたように思います。
今で言うパッチワークのポーチのような物で、縫い物の得意なおばあちゃん達が着物の端切れで、いろんな柄のをじようずに組み合わせて作っていました。
ちゃんと裏地も付けてあって丈夫で、お米を一升入れる為の物もありました。
物があふれている現在では考えられないような、半世紀前の行事でした。