みなかみの旬野菜を温泉宿で味わうと、窓の外の季節と食卓がつながって見えます。春のほろ苦さ、夏のみずみずしさ、秋の実り、冬の甘み。野菜の名前をすべて知らなくても、『いま、この土地で出会った味』をゆっくり楽しめば十分です。
この記事は、2011年に『丸一に畑が誕生した』と伝えた短い日記を全面更新しました。当時の畑の場所、栽培品目、現在の運営、料理への使用、農薬や衛生管理、写真権利は確認できません。そのため、宿が現在も自家栽培しているとは断定せず、みなかみの農業と季節の料理を楽しむための記事へ差し替えています。
山あいの町では、季節が野菜の顔を変える
みなかみ町は山々と利根川源流域の自然に囲まれた土地です。町の有機農業実施計画の概要では、果実をはじめ、はくさい、なす、ねぎ、たまねぎなど、多様な農産物が生産されていることが紹介されています。ただし、品目ごとの収穫時期や収量は年の気候で変わります。
『旬』はカレンダーだけで決まるものではありません。暑さ、雨、雪、標高、生産方法によって、店頭に並ぶ時期は前後します。宿の献立も、予定表どおりに同じ野菜が出るとは限りません。だからこそ、その日に届いた食材との出会いが旅の楽しみになります。
地産地消は、産地を一つずつ確かめるところから
農林水産省は地産地消を、地域で生産された農林水産物をその地域内で消費することなどと説明しています。近くで採れたものを近くで味わうことは、作り手や土地の食文化を知る入口になります。
一方で、料理に使うすべての食材が町内産とは限りません。『地元野菜を使った料理』という紹介があっても、献立全体の産地を一括して決めつけないことが大切です。気になる一皿があれば、『この野菜はどちらで育ったものですか』とスタッフへ尋ねてみてください。分かる範囲でご案内します。
温泉宿の献立は、仕入れと季節で変わる
旅籠屋丸一の公式料理案内では、群馬の食材と季節感を大切にし、その日に仕入れた食材を生かして料理を用意するとしています。掲載写真は料理の一例であり、当日の品目や盛り付けを保証するものではありません。
目当ての野菜や料理がある場合は、予約前に宿へお問い合わせください。ただし、天候や生育、仕入れ状況によって確約できないこともあります。『必ず食べられる』を求めるより、当日の献立に込められた季節を探すほうが、宿の食事をのびのび楽しめます。
自家栽培・無農薬という言葉は、確認なしに使わない
畑が宿の近くに見えても、その野菜が宿の料理に使われているとは限りません。また、『自然に近い』『手づくり』という印象だけで、無農薬、有機栽培、自家栽培などと表示することはできません。栽培方法や認証は、根拠となる情報がある場合に限って説明すべきものです。
この記事では、旧記事の畑が現在も運営されている、そこで採れた野菜が料理に使われる、農薬を使っていない、といった主張はしていません。産地や栽培方法を重視する方は、予約時に具体的な条件を宿へお伝えください。確認できる内容と、仕入れ先に確認が必要な内容を分けてご案内します。
食卓では、色・香り・歯ざわりを楽しむ
野菜の情報を調べるのも面白いものですが、食事中は知識を集めすぎなくてもかまいません。緑の濃さ、切り方、焼いた香り、だしとの相性、しゃきっとした歯ざわり。ひと口ごとの違いに気づくと、料理をゆっくり味わえます。
苦手な野菜がある場合も、旅先では少量だけ試してみると印象が変わることがあります。ただし、アレルギーや医療上の食事制限は別です。予約時に具体的に相談し、自己判断で無理に食べないでください。対応可否は調理環境や仕入れによって変わります。
町内で野菜を買うなら、表示と持ち帰り方を確認
直売所などで野菜を買うときは、名称、産地、生産者表示、保存方法を確認します。夏の車内は高温になりやすく、葉物や果実は傷みやすいため、帰宅までの時間を考えて選びましょう。泥付きの野菜や量の多い品は、袋や箱を用意しておくと持ち運びやすくなります。
営業日、営業時間、在庫は変わります。訪問前にはみなかみ町観光協会の施設案内から候補を探し、各施設の公式情報を確認してください。特定の品が必ず買えるとは限らないため、売り切れも含めて旅の流れに余白を持たせます。
季節の食卓がつくる「回復の余白」
ここでいう回復は、野菜の摂取によって身体の状態が改善するという意味ではありません。食事を急がず、その土地の季節に目を向け、日常の時間感覚を少し緩めるという体験価値です。
畑の話を聞く日も、料理の名前を尋ねる日も、ただおいしく食べる日もあります。みなかみの食卓で、いまの季節をひとつ見つけてください。その小さな発見が、温泉旅行を家に帰ってからも思い出せる時間にしてくれます。
出典と更新情報
旧公開日:2011年5月28日/全面更新日:2026年8月10日。栽培品目、収穫時期、産地、献立、仕入れは変動します。最新情報は各生産者・販売施設・旅籠屋丸一の公式案内をご確認ください。
旅籠屋丸一のご予約
空室、料金、宿泊プランは日付・人数・客室によって変わります。最新情報は旅籠屋丸一の公式予約ページでご確認ください。
予約を確定する前に、宿泊日、人数、客室、食事、合計料金、変更・取消条件をご確認ください。
この記事を書いた人
窪田 一生
旅籠屋丸一 代表取締役/15代目
群馬県・猿ヶ京温泉生まれ。幼少期からテニスに打ち込み、全国大会やオーストラリア留学を経験。
帰国後、堀越高校、中央大学へ進学。
卒業後は中国整体・サプリメント・アロマ関連など、人の身体や暮らしに関わる仕事に携わる。
現在は旅籠屋丸一の代表取締役・15代目として、歴史を受け継ぎながら宿の新しい未来に挑戦中。
このブログでは、猿ヶ京温泉や旅の魅力、宿づくりへの想いをお届けします。

