湯上がりの廊下を歩いていると、足首に夜の涼しさを感じることがあります。そんなとき、旅先で見つけた一枚の布や一足の靴下が、帰宅後も宿の時間を思い出させてくれるものです。旅籠屋丸一では、群馬県桐生市のシルクブランド「SILKKI(シルッキ)」から、アンクルウォーマー、ストール、靴下を種類を絞って販売しています。
この記事では、SILKKIのものづくりと、丸一で選べる三つの品をご紹介します。旅の記念だけではなく、日常に回復の余白を連れて帰るようなお土産を探している方へ、宿主からの小さなご案内です。
SILKKIとは|桐生のシルクを、もっと身近な暮らしへ
SILKKIは、2020年に群馬県桐生市の織物メーカー、桐生整染商事株式会社から生まれたシルクのライフスタイルブランドです。名前は「SILK」と「KIRYU」の「KI」を組み合わせた造語なのだそうです。
桐生は、長く織物とともに歩んできた町。群馬県民には、上毛かるたの「き」の札にある、「桐生は日本の機どころ」という一節でもおなじみです。「機どころ」とは、機織りや織物づくりが盛んな土地のこと。子どものころに覚えた短い言葉の中に、桐生が日本を代表する織物の町として歩んできた誇りが込められています。
その言葉は、昔話の中だけに残っているわけではありません。SILKKIの公式サイトによれば、シルクの織り生地は今も自社で設計し、自社の織機で織っています。撚糸、織り、染め、編み、刺繍、加工、縫製といった技術が息づく桐生で、糸から製品になるまでを地域の職人たちとつないでいます。上毛かるたの一札が、現代の暮らしに使う品として続いている――SILKKIを手に取ると、そんなことも感じます。
高価で扱いが難しいと思われがちなシルクを、もっと日常へ。その考え方に、私たちは惹かれました。旅先だけの特別品ではなく、家へ戻った翌朝にも手に取れるもの。それこそ、丸一のお土産棚に置きたい品だと思ったからです。
内側にシルクを生かす、肌に近い側からのものづくり

SILKKIの特徴の一つは、肌に触れる内側にシルクを生かす発想です。表から見える華やかさだけではなく、身につけたときに触れる側を大切にする。外からは目立たないところに手間をかける姿勢は、宿のしつらえにも少し似ています。
シルクは細い繊維が集まってできた天然素材です。公式サイトでは、織物の設計や柔らかな風合い、日常で使いやすくするための耐久性へのこだわりが紹介されています。なお、素材の混率、編み方、洗濯方法などは商品によって異なります。丸一でお選びになる際は、商品表示をご覧いただくか、どうぞ宿の者へお尋ねください。
旅籠屋丸一で選べる、三つのSILKKI

アンクルウォーマー
足首まわりに添える、小さく持ち帰りやすい一品です。宿で過ごす夜や、家で本を読む時間、少し静かに過ごしたい日の装いにもなじみます。色や仕様は、その時に店頭に並ぶものからお選びください。
ストール
肩に掛けたり、首元に軽く添えたり。旅の装いに一枚あると、風景と服の間にやわらかな表情が生まれます。贈る相手を思い浮かべながら色を選ぶ時間も、お土産の楽しみの一つです。
靴下
特別すぎず、けれど自分では少し丁寧なものを選びにくい。靴下は、そんな気持ちにちょうどよい贈り物です。毎日の暮らしで使えるため、ご自身用にも、ご家族へのお土産にも選びやすい品です。
温泉旅行のあとにも残る、使うお土産
お菓子を囲んで旅の話をするのも、香りで宿の夜を思い出すのも、すてきなお土産です。そこへ、身につけて使うものが一つ加わると、旅の記憶は日々の中へ静かに続いていきます。
丸一では、SILKKIの全商品ではなく、アンクルウォーマー、ストール、靴下に絞ってご用意しています。在庫、色、価格は入荷状況によって変わりますので、ご宿泊時に館内でご確認ください。SILKKIのブランドやオンラインで取り扱う商品については、SILKKI公式オンラインショップもご覧いただけます。
猿ヶ京温泉から、桐生の手仕事を持ち帰る
旅籠屋丸一がある猿ヶ京温泉と、SILKKIが生まれた桐生市。同じ群馬県でも、山あいの温泉地と織物の町では、流れる時間の表情が少し違います。その二つが、小さなお土産棚で出会いました。
手に取ったときに、素材のこと、つくった町のこと、旅の夜のことまで思い出していただけたらうれしく思います。ほかのお土産もお探しでしたら、旅籠屋丸一のお土産案内もあわせてご覧ください。アロマやお菓子とはまた違う、暮らしに残る一品を、どうぞゆっくりお選びください。
この記事を書いた人
窪田 一生
旅籠屋丸一 代表取締役/15代目
群馬県・猿ヶ京温泉生まれ。幼少期からテニスに打ち込み、全国大会やオーストラリア留学を経験。
帰国後、堀越高校、中央大学へ進学。
卒業後は中国整体・サプリメント・アロマ関連など、人の身体や暮らしに関わる仕事に携わる。
現在は旅籠屋丸一の代表取締役・15代目として、歴史を受け継ぎながら宿の新しい未来に挑戦中。
このブログでは、猿ヶ京温泉や旅の魅力、宿づくりへの想いをお届けします。

