庭では梅が咲き、その少し先で、しだれ桜のつぼみが春を待っていました。2016年4月4日。丸一では、空を見上げながら「桜はいつ咲くだろう」と話していた頃です。
暖かい年だったので、もっと早いかもしれない。いや、意外と例年どおりかもしれない。天気予報とつぼみを交互に見ながら、旧記事では「10日あたりから見頃になるのでは」と予想していました。
結果として、最初の花を見つけたのは4月8日の昼。予想より少し早く、庭に春が届きました。
梅が咲くと、次は桜が気になります
早春の庭は、一度に全部が華やぐわけではありません。まず梅が咲き、少し遅れて桜のつぼみが膨らみ、次の花へ季節が手渡されていきます。
2016年4月4日の旧記事には「これから丸一は開花ラッシュ」と書かれていました。ひとつ花が咲くたびに庭へ出る楽しみが増え、昨日とは違う色を探す日々。観光名所の大きな花畑とはまた違う、宿の庭らしい春の始まりです。
つぼみを見て、みんなで予想する
桜の開花日を正確に当てるのは難しいものです。それでも、つぼみが色づけば「あと何日かな」と予想したくなります。旧記事では、お客様にも予想を呼びかけていました。
気温、日当たり、風、雨。その日の空気を感じながら考えると、開花待ちはちょっとした季節のゲームになります。当たってもうれしい、外れてもまた庭を見に行く理由ができる。桜が咲く前から、春の楽しみは始まっています。
暖かい年でも、すぐ咲くとは限りません
2016年は暖かく感じられたため、宿では早い開花を想像していました。けれど4月4日時点では、例年と大きく変わらない頃に落ち着きそうだと見ていました。
桜は春の暖かさだけで咲くわけではありません。前年につくられた花芽が冬の低温を経験し、休眠から目覚めたあと、春の気温で成長していきます。暖冬なら必ず早咲きになる、と単純には言えないところも、桜を待つ面白さです。詳しくは桜の開花と気温の関係で紹介しています。
予想から4日後、花が開きました
「10日ごろかな」と書いた日から4日後の4月8日。昼ごろ、しだれ桜に花が開きました。
その日の喜びは、「しだれ桜が開花した昼」に残っています。予想が少しずれたことより、毎日見ていた枝にとうとう花が開いたことの方が、ずっとうれしい出来事でした。
桜前線より小さな、庭の春便り
ニュースで見る桜前線は広い地域の季節を教えてくれます。一方、宿の庭で交わす「今日はまだ」「少し色づいた」「一輪咲いた」という会話は、もっと小さな春便りです。
同じ町の中でも、日当たりや標高、桜の種類によって咲く日は変わります。だからこそ、自分の目で見つけた一輪には特別な喜びがあります。
現在の開花日を知りたい方へ
この記事の「10日ごろ」は2016年当時の予想です。現在の見頃を示すものではありません。今年の旅を計画するときは、直前の地域発信や天気と合わせて、桜の開花予想の見方もご覧ください。
満開だけを目標にせず、梅から桜へ移る庭の時間を楽しむと、旅の日程にも少し余白が生まれます。咲く前のつぼみを眺める時間も、日常の速さから離れる小さな回復の時間です。
この記録について
初回公開:2016年4月4日/全面更新:2026年8月10日。旧記事に記された梅の開花、しだれ桜の当時予想、その後4月8日に開花した関連記録を基に再構成しました。現在の開花予想ではありません。旧画像は被写体と権利を再確認するため、画像は第2段階で追加します。
この記事を書いた人
窪田 一生
旅籠屋丸一 代表取締役/15代目
群馬県・猿ヶ京温泉生まれ。幼少期からテニスに打ち込み、全国大会やオーストラリア留学を経験。
中央大学卒業後、中国整体・サプリメント・アロマ関連など、人の身体や暮らしに関わる仕事に携わる。
現在は旅籠屋丸一の代表取締役・15代目として、歴史を受け継ぎながら宿の新しい未来に挑戦中。
このブログでは、猿ヶ京温泉や旅の魅力、宿づくりへの想いをお届けします。

