旅籠屋丸一の夕食は、温泉のあとに味わっていただきたいと思っています。
移動で重く感じていた体も、湯に身を預けるうちにふっと力が抜けていく。湯上がりの頬にまだ温かさが残るころ、万葉亭の食卓へ向かいます。鍋から立つ白い湯気と、だしの香り。お腹だけでなく、気持ちにもゆとりが生まれたとき、旅先の料理はいつもより少しおいしく感じられます。
湯気の向こうに、群馬の味
食卓に並ぶのは、上州牛や上州麦豚、季節の野菜。鍋のだしが温まるにつれて野菜の色が鮮やかになり、薄く切った肉はさっと火を通すだけで艶をまといます。
すき焼き、しゃぶしゃぶ、湯豆腐。選ぶ宿泊プランや季節によって献立は変わりますが、中心にあるのは、その土地で育ったものを温かいうちに味わっていただくことです。
箸を進めた先には、本多義光さんが育てたお米の炊きたてご飯。ふわりと立つ香りに、自家製の味噌や漬物がよく合います。豪華さを数える夕食ではなく、群馬のおいしさが一品ずつほどけていく食卓です。

温泉のあとだから、夕食が待ち遠しくなる
玄関を入り、部屋に荷物を置き、浴衣に着替えて温泉へ。湯船に身を預けると、長い移動のあいだ知らず知らず入っていた肩の力が、少しずつ抜けていきます。
湯上がりに水を一杯飲み、部屋でひと息。体が温まり、自然とお腹が空いてくるころ、食事処から漂うだしの香りが夕食への期待を膨らませます。
温泉でくつろいだあとだからこそ、ひと口目を急がず、料理の香りや温度、器の表情にも目が向く。温泉と夕食を別々の予定としてこなすのではなく、ひと続きの宿時間として味わっていただく。それが、旅籠屋丸一でおすすめしたい夜の過ごし方です。
万葉亭の灯りの下で囲む食卓
夕食の場所は、木の柱と床にやわらかな灯りが落ちる万葉亭の食事処です。
鍋を囲み、今日見てきた景色の話をする。次の一皿を待ちながら、地酒を少し味わう。食事が終わるころには、外はすっかり山の夜です。そのあとにもう一度温泉へ入るのも、客室で静かに過ごすのも自由。夕食を境に、旅の速度がゆるやかに変わっていきます。

宿を選ぶ理由は、部屋や温泉だけではありません。その夜、誰と、どんな料理を囲むのか。旅籠屋丸一に泊まる一夜を思い描くとき、湯上がりに囲む群馬の食卓を楽しみにしていただけたらと思います。
ゆっくり過ごすためのご案内
- 夕食:18時一斉開始、20時終了
- 会場:万葉亭 食事処
- おすすめ到着時刻:17時ごろまで
- 料理:すき焼き、しゃぶしゃぶ、湯豆腐など(宿泊プラン・季節により異なります)
到着が18時を過ぎる見込みの場合は、分かった時点で宿へご連絡ください。食物アレルギーや食事に関するご相談も、事前にお知らせいただくとご案内がスムーズです。
東京方面から旅籠屋丸一へ
お車なら、練馬ICから関越自動車道で月夜野ICまで約90分、国道17号を猿ヶ京温泉へ約20分。休憩や渋滞を含め、少し早めの到着を目指すと、夕食前の温泉までゆったり楽しめます。
電車なら、東京駅から上越新幹線で上毛高原駅まで約89分。上毛高原駅から関越交通バスで終点「猿ヶ京」まで約35分です。運行時刻はお出かけ前にご確認ください。
温泉で気持ちがほどけると、料理の湯気も、だしの香りも、いつもより近く感じられます。湯上がりに群馬の味をゆっくり囲む夜を、次の旅に選んでみませんか。
おすすめ宿泊プラン
料金は宿泊日・客室・人数によって変わります。公式予約画面で最新の料金をご確認ください。
この記事を書いた人
窪田 一生
旅籠屋丸一 代表取締役/15代目
群馬県・猿ヶ京温泉生まれ。現在は旅籠屋丸一の15代目として、歴史を受け継ぎながら宿の新しい未来に挑戦中。このブログでは、猿ヶ京温泉や旅の魅力、宿づくりへの想いをお届けします。




