旅籠屋丸一の離れは、玄関格子が外と室内を静かにつないでいます。
白壁と黒い柱の建物に近づくと、最初に目に入るのは細い縦桟が並ぶ格子戸です。扉の向こうをすべて隠すのではなく、光や人の気配を細く通す。その一枚をくぐることで、広い中庭から自分たちの客室へ、景色がゆっくり切り替わります。
縦の格子が、離れの玄関をすっきり見せます
離れの玄関は、白壁、黒い木部、石のたたきという色数を抑えた構成です。中央の格子戸には細い縦線が続き、低い軒の水平線と交わります。
正面から見ると、格子は壁ほど重くなく、ガラス戸ほど室内を見せません。外から届く明るさを残しながら、客室の入口であることをきちんと示す形です。到着して鍵を開ける短い時間にも、宿の建物らしい端正さが見えます。

格子の向こうに、客室の明かりが見えます
夕方になると、玄関格子の細い間から室内の明かりが見えます。外の青い空気と、客室側のあたたかな色が一枚の戸を境に並び、帰ってきた場所が分かる目印にもなります。
格子は視線を細かく区切るため、扉の向こうを一度に見せません。戸を開け、靴を脱ぎ、室内へ進む。その順序に合わせて、居間や梁のある天井が少しずつ現れます。玄関は単なる出入口ではなく、外から滞在へ入るための小さな間です。

室内にも、格子のリズムが続きます
客室へ入ると、外の玄関で見た縦線が、室内の建具にも繰り返されています。黒い柱と白壁の間に格子の建具が入り、居間、寝室、通路の境目をつくります。
完全に閉じた壁だけで仕切らないため、奥行きが分かりやすく、離れの中を移動しても建物のつながりを感じられます。ソファで過ごすとき、温泉へ向かうとき、寝室へ入るとき。目に入る縦の線が、ひとつの客室の中で景色を整えています。
到着したら、玄関で一度振り返ってみてください
車で中庭へ入ると、山並みを背に離れが並びます。東京方面からは関越自動車道の月夜野ICを経て国道17号で猿ヶ京温泉へ、公共交通では上越新幹線の上毛高原駅から路線バスで向かえます。最新の経路、バス、送迎については、旅籠屋丸一の公式アクセス案内をご覧ください。
玄関格子をくぐったあと、扉の内側から中庭を振り返ると、外の景色が細い線の間に収まります。離れで過ごす時間は、その静かな切り替わりから始まります。
おすすめ宿泊プラン
料金は宿泊日・客室・人数によって変わります。公式予約画面で最新の料金をご確認ください。
この記事を書いた人
窪田 一生
旅籠屋丸一 代表取締役/15代目
群馬県・猿ヶ京温泉生まれ。現在は旅籠屋丸一の15代目として、歴史を受け継ぎながら宿の新しい未来に挑戦中。このブログでは、猿ヶ京温泉や旅の魅力、宿づくりへの想いをお届けします。




