旅の途中、空が少し曇ってきたとき。予定を小さく変えたことで、かえって忘れられない景色に出会うことがあります。今回ご紹介するのは、群馬県富岡市の群馬県立自然史博物館。恐竜が好きなお子さまだけの場所と思われがちですが、大人が静かに歩いても、群馬という土地をずっと長い時間の中から見直せる場所です。
猿ヶ京温泉とは県の反対側に近い富岡市にありますので、丸一からの短い散歩先というより、東京方面との往路・復路に組み込む一日旅向きです。雨や真夏の暑さで屋外観光をためらう日にも、旅の流れを途切れさせずに楽しめます。
群馬県立自然史博物館で、138億年の時間を歩く

常設展の入口に掲げられているテーマは「138億年はるかなる旅」。現代から進化をさかのぼり、地球の成り立ち、生命の進化、そして私たちが暮らす現在へと進みます。目の前の週末だけを考えていた気持ちが、桁違いに長い時間へ連れ出される。その感覚が、この博物館のおもしろさだと思います。
恐竜や化石の世界を抜けると、群馬の自然と環境を扱う展示へ。低い土地から高い山まで、多様な環境を持つ群馬県の動植物が紹介されています。富岡で展示を見たあと猿ヶ京へ向かえば、車窓の山や川も、少し違う輪郭で見えてくるかもしれません。
2026年は「北米ジュラ紀の恐竜たち」
2026年は開館30周年。企画展「北米ジュラ紀の恐竜たち」が、前期は7月18日から9月13日まで、後期は9月19日から12月6日まで開かれています。北米のジュラ紀後期を舞台に、恐竜だけでなく、同じ時代を生きた生き物同士のつながりをたどる内容です。
8月は無休ですが、通常は月曜日が休館で、月曜日が祝日の場合は翌日が休館です。展示替えとなる9月15日から18日は企画展を観覧できません。季節の予定は変わることがありますので、出発前には公式の開館カレンダーを一度ご確認ください。
開館時間・料金と、旅程に入れるときの目安

開館時間は9時30分から17時まで、最終入館は16時30分です。企画展開催中の観覧料は一般1,300円、大学・高専・高校生600円、中学生以下は無料。企画展を開催していない期間の常設展は一般510円、大学・高専・高校生300円、中学生以下は無料です。ここに記載した内容は2026年8月14日に公式情報で確認しました。
展示室内では飲食できませんが、中庭と自動販売機コーナーでは食事ができます。ベビーケアルーム、おむつ台、多目的トイレがあり、台数に限りはあるものの車いすやベビーカーの貸し出しも案内されています。家族旅行では、見どころと同じくらい、こうした小さな安心が旅をやさしくしてくれます。
車なら富岡IC・下仁田ICから約7km
住所は群馬県富岡市上黒岩1674-1。車では上信越自動車道の富岡IC、下仁田ICのどちらからも国道254号経由で約7kmです。複数の無料駐車場があり、混雑時には臨時駐車場も用意されると案内されています。
公共交通では、上信電鉄の上州富岡駅からタクシーで約10分、上州七日市駅から徒歩約25分、上州一ノ宮駅から徒歩約30分。JR磯部駅からはタクシーで約15分です。列車や乗合タクシーの時刻・利用方法は、当日の公式情報でご確認ください。
恐竜の時間から、猿ヶ京の夜へ
博物館を出たころ、子どもはきっと恐竜の名前を話し、大人は地球の長さに少しぼんやりしていることでしょう。そこから猿ヶ京へ向かい、山の影が濃くなるころ丸一に到着する。湯に身を置き、今日見た化石や森を思い返す時間には、日常から気分をほどく「回復の余白」があります。
近場をつなぐ旅なら、たくみの里から赤谷湖畔、旅籠屋丸一へ向かう周辺観光もどうぞ。天候に合わせてゆっくり過ごしたい日は、雨の日の猿ヶ京温泉、一泊二日の過ごし方も旅程づくりの参考になります。
※アイキャッチは博物館旅行をイメージした生成ビジュアルです。群馬県立自然史博物館の実際の館内・展示を撮影したものではありません。
この記事を書いた人
窪田 一生
旅籠屋丸一 代表取締役/15代目
群馬県・猿ヶ京温泉生まれ。幼少期からテニスに打ち込み、全国大会やオーストラリア留学を経験。
帰国後、堀越高校、中央大学へ進学。
卒業後は中国整体・サプリメント・アロマ関連など、人の身体や暮らしに関わる仕事に携わる。
現在は旅籠屋丸一の代表取締役・15代目として、歴史を受け継ぎながら宿の新しい未来に挑戦中。
このブログでは、猿ヶ京温泉や旅の魅力、宿づくりへの想いをお届けします。
