形の面白い大根に出会った日|山里の野菜日記

二股に分かれた形の面白い大根を籠に並べた山里の挿絵

旅籠屋丸一の大根 野菜日記をめくると、2013年の冬に出会った、なんとも形の面白い一本が残っていました。土の中でどんなふうに育ったのでしょう。曲がり方や枝分かれした姿を眺めていると、野菜にも一つひとつ表情があるようで、思わず笑みがこぼれます。

この記事は、当時の小さな出来事を伝える宿の日記として全面的に整えました。写真だけから品種や産地、生産者を決めつけることはせず、現在の販売情報や献立の案内とも分けてご紹介します。

土の中から現れた、少し愉快な姿

大根と聞くと、すっと長く伸びた白い姿を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど、土の硬さや石、育つ途中の環境などによって、思いがけない形になることがあります。この日に目にした大根も、まっすぐという言葉からは少し離れた、愛嬌のある姿でした。

きれいにそろった野菜も素敵ですが、こうした一本に出会うと、畑の景色まで想像したくなります。「どうしてこんな形になったのかな」と話しながら眺める時間も、山里で暮らす楽しさのひとつです。

なお、当時の記録には品種名や育った場所の詳しい情報が残っていません。形だけで品種を判断することはできないため、ここでは特定の名称を付けず、2013年に出会った大根の思い出としてご覧ください。

野菜の個性に気づく、旅先の楽しみ

みなかみ町を旅していると、季節ごとの農産物が目に入ります。春の山菜、夏の色鮮やかな野菜、秋の実り、そして冬の根菜。いつもの食卓で見慣れたものも、旅先で手にすると、色や香り、形の違いが新鮮に感じられます。

野菜の形はさまざまです。見た目だけで味や品質を決めるのではなく、その土地の季節を感じるきっかけとして楽しむのがおすすめです。買い物の途中で少し個性的な一本を見つけたら、それも旅の思い出になるかもしれません。

こうした何気ない出会いは、予定を詰め込まない温泉旅によく似合います。湯上がりにのんびり過ごし、土地の食に目を向ける。日常から少し離れて、気分に回復の余白をつくる時間です。ここでいう回復は、身体への効能を示すものではなく、ゆっくり過ごす体験価値を表しています。

いま季節の野菜を探すなら

この記事の大根は、2013年の一回限りの記録です。現在も同じ品種や同じ形の大根が販売されていることを示すものではありません。また、旅籠屋丸一の現在の料理に使っている食材を紹介する記事でもありません。

みなかみ町で季節の農産物を探したい方は、別記事のみなかみの野菜直売所案内もどうぞ。道の駅や直売所を、旅の立ち寄り先としてまとめています。品ぞろえは季節や入荷状況によって変わるため、お出かけ前には各施設の公式案内をご確認ください。

古い写真からよみがえる宿の日常

宿のブログには、観光名所や温泉の案内だけでなく、その日に見つけた花や野菜、庭の様子なども残っています。大きな出来事ではなくても、年月を経て読み返すと、その土地らしい空気がふっと戻ってくるものです。

形の面白い大根を囲んで笑ったこと。寒い季節にも、土の中では野菜が育っていたこと。そんな小さな記憶も、猿ヶ京温泉で重ねてきた時間の一部です。次に山里を訪れたときは、道端の草花や店先の野菜にも目を向けてみてください。思いがけず、心に残るひと品と出会えるかもしれません。


旧公開日:2013年2月14日
全面更新日:2026年8月10日


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この記事を書いた人

窪田 一生
旅籠屋丸一 代表取締役/15代目

群馬県・猿ヶ京温泉生まれ。幼少期からテニスに打ち込み、全国大会やオーストラリア留学を経験。

帰国後、堀越高校、中央大学へ進学。

卒業後は中国整体・サプリメント・アロマ関連など、人の身体や暮らしに関わる仕事に携わる。

現在は旅籠屋丸一の代表取締役・15代目として、歴史を受け継ぎながら宿の新しい未来に挑戦中。

このブログでは、猿ヶ京温泉や旅の魅力、宿づくりへの想いをお届けします。